屋山太郎氏 素行の武士道を引用


       評論家の屋山太郎氏が、産経新聞(平成23年10月3日)の正論欄に
     「小沢氏よ、議員の資格はないぞ」と題する論文を載せ、その中で、
     山鹿素行が説いた武士道を説明しておられる。
     大変に参考になるので、関係する部分を下記に引用させて頂くことにする。


政治家や社長が贅沢をしても、欧米では非難されることは比較的少ないが、
日本では蔑(さげす)まれる。

その根源は、江戸時代上期の儒学者、山鹿素行が説いた武士道にある。
山鹿は、戦国時代から各藩に伝わっていた家訓を集めて体系化した。
山鹿が言ったのは武士は農、エ、商が働いているのに、何もせずに彼らを
支配しているのだから、質素に生き、品格を高め、教養を積めということである。

武士道というと、戦闘精神を鼓舞するというので戦後は禁句とされたが、
武士道は戦国時代が終わってから体系化され、江戸時代には、武士たちが
寺子屋を通じてその精神を庶民にも広めた。佐賀の「葉隠」は
「武士道とは死ぬことと見つけたり」で有名だが、その真意は戦うことではない。
「いつ死んでも悔いのないように立派に生きよ」ということである。

武士道精神の神髄は「潔さ」である。ちなみに、中国には「潔」という字が
あるが、衛生的に「清潔」という意味であって、日本人が尊ぶ「潔さ」とは
全く違う。

「恥を知る」という精神も武士道の一つである。アメリカの政治学者
ハンチントンが日本を一国一文明の国であると規定したのは、
精神文化が中華圏とは明らかに異なると認識したからだ。

政治家にとって、この日本人の精神文化は必須である。それは政界だけ
でなく、企業社会にも定着している。欧米では、企業のトップの給与が
社員平均の二、三百倍というケースはザラにあるが、日本の社長の場合は、
10倍程度だろう。社長が工員服を着てヘルメットを被り、工場や現場に
行くのも日本で多くみられる風景だ。

「武家の商法」という言葉もある。武家は権力を握っているのだから、
ソロバンは教えないのが普通だった。だから、商売に手を出せば損をした
というのである。

(平成23年10月19日 櫛田孝司)

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